奏光のストレインとは

SF関連のアニメや漫画が数多く輩出されている、その中でも近年見られる傾向として挙げられる特徴が『美少女+メカ=萌』といった図式でしょう。最終的にはどうしても『萌』と繋がるのだから、オタク業界の方程式は謎が多い。かくいう筆者も例外ではないのだが、あまりにディープだったりすると逆についていけなかったりすることもある。そういう体験をしている人実は少なくない、そもそもメカというよりはロボット系の作品の登場人物といえば、何と言っても男臭いヒーローたちが活躍するものを連想する人が多いのではないか。元祖ロボット、SF関連の作品といえば何を隠そう『マジンガーZ』や『グレートマジンガー』に、さらには『ゲッターロボ』などが鉄板どころでしょう。

ただこれらの作品は昭和だったからこそ人気を博していきましたが、どうしてもファン傾向が男性に傾倒しがちでした。その後何とか女性層のファンを獲得するため、1990年代の現代期に差し掛かると芋臭くなるロボット・SF系の作品に改革がもたらされるようになりました。それが『キャラクターの美形化』です、中でも代表的な作品といえば往年のSFロボットアニメとして今なお多くのファンをとりこにしているガンダムシリーズの一作品である『機動戦士ガンダムW』だ。こちらの作品で主要登場人物となるロボットパイロットの少年たちが、これぞまた美少年という様相へとモデルチェンジを果たしている。内容も面白いのだが、この作品をきっかけにしてか次代の作品ではキャラクターも美男美女にするという傾向が強くなっていきます。事実、その後に発表された作品の多くがそうした傾向を取り込んでいきましたが、正直ロボットやSFといった設定が置き去りにされている感が出てなりません。

面白いことに面白い、そこは否定しないもののただやはりロボットが活躍するのだからそれなりに迫力ある戦闘シーンを期待したいところだが、それがないと肩透かしと烙印を押されてしまう。アニメ制作を行っている人々にすれば、良かれと思い発表しているのだが内容と評価が伴わない作品も多くある。そうした作品の中で、SFロボット作品として発表されたとあるアニメがあります。いつの間にかロボットに登場するのが勇ましい少女たちに変更されている作品の中で先駆を切り、実は知る人ぞ知る隠れた名作として評判の高い『奏光のストレイン』という作品だ。

最近で言うところの

奏光のストレインという作品は、今から9年前の2006年11月期にWOWOWノンスクランブル放送にて公開された全13話のロボットアニメとなっています。あれからすでにそんな時間が経過したのかと、当時作品の存在を知ってレンタルDVDを借りていた日が懐かしく思う。今でこそBlu-Rayディスクが主流となっている時代だったので、正直リマスター版として発売されることをこっそりと期待している人もいると思います。

古い作品と言ってしまえばそうかもしれませんが、内容については今放送されている同種のアニメに劣ること無くむしろ優っているといっても過言ではない重厚な内容となっています。さて、ここで少し他の同系統の作品とを比べてみようと思います。

同じように基本的なところ、登場人物の大半が美少女でロボットに登場して活躍する作品といえばこんなところだろう。

  • 2014年放送:クロスアンジュ 天使と竜の輪舞曲
  • 2014年放送:ロボットガールズ
  • 2009年放送:宇宙をかける少女
  • 2005年放送:創聖のアクエリオン
  • 1994年放送:魔法戦士レイアース
  • 1988年放送:トップをねらえ!

こういったところだろう、かなり年代に偏りが出てしまっているが、個人的にはこんなところだろうと考えている。色々意見はあると思うが、奏光のストレインもまたこれらの作品とよく似た傾向にあるといえるでしょう。

メカと美少女の関係

こうした作品の中でロボットに登場して敵と戦う姿を描いているわけですが、正直中には残念なことにロボット描写が薄い作品もある。こういってはあれだが、クロスアンジュについては期待していたのだが肝心のロボットアクションシーンが少し物足りなかったという風に感じてもいる。確かに熱くなれる部分もあったが、後半になるにつれて描写を使いまわして戦闘シーンも似たようなものばかりだったため、その辺のところは個人的にがっかりした。

やはり戦うのだから、命を賭けた戦闘シーンが描かれていないとロボットでの戦闘が表現できないと個人的に感じています。最近は何かと描写を意識しなければならない事もあって、難しいところもあるのかもしれませんが、それが少し惜しいところ。そういう意味では奏光のストレインはまだそこまで規制という概念に捕らわれず、美少女系のSFロボットアクションアニメとしては迫力あるシーン、さらに壮絶な戦闘シーンが全13話という短い話の中に詰め込まれている。今になって少し閲覧しても、表現はこの頃が一番面白かったと痛感したほどだ。

戦争の残酷さ、死にゆく登場人物

最近の作品では、何かと誰かが死亡する表現が抑えめになっている傾向にあります。特にアニメのような映像として描写されるため、そんなシーンがまざまざと表現されるようなものは放送出来ないとしてテレビ業界では嫌煙される傾向にある。そういう意味では近年放送されたアニメの中で登場人物の大半が蹂躙される『進撃の巨人』は、痛快と思えるほどに人が死んでいく。もちろん直接な描写は流せないためボカシは掛けられていますが、最近の戦闘がメインとなっている作品の中では戦いの非道さと現実が確かにあった。

またアニメなどの作品では物語の主要人物になるほど戦死する傾向が高くなるはずが、何故か最近の作品だと死なないで最後まで生き残る展開が描かれている。主人公クラスともなると、常に最前線に立っているのにほぼ無傷だったりするため、さすがにそれはないだろうと思うこともあるでしょう。死なせたくないという思いがあるのかもしれませんが、殺し合いをしている中で幾度と無く戦闘を繰り返していれば、いつか不意を付かれて倒されてしまうこともあるでしょう。そういう意味では90年代以前に放送された作品の中には主役だろうが何だろうが最終的に全滅ENDを迎えるという、とんでも作品があったほどだ。

さすがに全員が死ぬのはいささか滑稽過ぎるためやり過ぎ感が否定出来ない、そういう意味では奏光のストレインでは死なせすぎず、また生かしすぎない作風にリアルな戦闘光景が描かれています。ある意見では、当時で考えてもこれほど硬派なSF作品はないと評価されているほどです。ただそれでも当時はあまり話題とならなかったため、今でこそ知る人は知っている名作として語れている。

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